国会判断を尊重することによる限界

司法消極主義とは、司法府は、立法府及び行政府の権限を可能な限り尊重する立場をとります。

そして、立法府及び行政府の権限が違憲無効であることの確度がきわめて高い場合に限って、違憲無効であることをジャッジするという立場をとります。

したがって、立憲民主主義における民主主義的権限に重心をおき、主権者たる国民を最もよく代表する議会の決定こそが、人権をはじめとする憲法的価値を実現するのに最も適した決定であるとする立場をとります。

このように国会判断を尊重することによる司法判断の限界があることになります。これに対して、司法積極主義とは、立憲民主主義における立憲制に高い評価をおきます。

したがって、多数決による議会の決定であったとしても侵害しえない憲法的価値が存在することを認めるわけです。

そして、憲法は、憲法的諸価値の実現ないし保障の権限を裁判所に与えたとします。こういう考えかたをとれば、裁判所が必要と思われる場合に違憲審査権の行使をためらうべきではないという考え方になります。

このような、司法積極主義を貫けば、国会判断を尊重したばあいであっても、司法権の限界は、生じないことになります。

現状の司法権の行使について、立法府及び行政府についての違憲状態とされたのは、数えるほどであり、現状司法権の行使については、司法消極主義であると考えられています。

その理由のひとつには、裁判官人事権などが影響しているとされています。

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